2024年03月04日
~がんのリスクを約4割も下げる生活習慣とは?~

科学的根拠に基づくがん予防
~がんのリスクを約4割も下げる生活習慣とは?~
①科学的根拠に基づくがん予防。5つの生活習慣でリスクを約4割低減!
②がんを予防する生活習慣(1)禁煙
③がんを予防する生活習慣(2)節酒
④がんを予防する生活習慣(3)食生活の改善
⑤がんを予防する生活習慣(4)適正体重の維持
⑥がんを予防する生活習慣(5)運動
⑦もう1つのがん予防 感染対策
■科学的根拠に基づくがん予防
~がんのリスクを約4割も下げる生活習慣とは?~━━━━
①科学的根拠に基づくがん予防。5つの生活習慣でリスクを約4割低減!
科学的根拠に基づく、がんのリスクを低減する生活習慣は以下の5つです。
がんのリスクを低減する5つの生活習慣
(1)禁煙
(2)節酒
(3)食生活の改善
(4)適正体重の維持
(5)運動
5つの生活習慣を全て実践することで約40%(男性43%、女性37%)も、
がんのリスクが低減できることが科学的根拠に基づいて示されています。
正しい生活習慣実践によるがんのリスク低減割合(0個を基準とした場合)
1個実践: 男性 0% 女性 0%
2個実践: 男性14% 女性14%
3個実践: 男性28% 女性27%
4個実践: 男性39% 女性32%
5個実践: 男性43% 女性37%
科学的根拠に基づくがん予防の詳細はこちら:
https://epi.ncc.go.jp/files/11_publications/Can_prev_A5booklet.pdf
②がんを予防する生活習慣(1)禁煙
日本人を対象にした研究結果から、喫煙は肺がんだけでなく、食道がん、膵臓
がん、胃がん、大腸がん、膀胱がん、乳がんなど多くのがんのリスクを高める
ことが示されています。
また、受動喫煙も肺がん(特に腺がんタイプ)や乳がんのリスクを高めること
が示されています。
禁煙は、がん予防に確実に効果のある対策です。
禁煙してから10年後には、肺がんのリスクが喫煙者に比べて約半分に低下し、
口腔がん、食道がん(扁平上皮がん)、胃がん、喉頭がん、膀胱がん、子宮頸
がん(扁平上皮がん)のリスクも低下することが報告されています。
喫煙者は、生涯たばこを吸わない人より10年程度余命が短くなるという報告
もあります。
たばこを吸っている人は禁煙し、吸わない人はたばこの煙をなるべく避けて生
活しましょう。
喫煙とがんの関係の詳細はこちら:
https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/smoking/tobacco02.html
③がんを予防する生活習慣(2)節酒
お酒は、百薬の長と言われます。しかし、多量の飲酒では、がんのリスクが高
まることが、日本人男性を対象とした研究で示されています。
お酒は、主成分のエタノールが、発がん性のあるアセトアルデヒドに代謝され
ることで、がんの原因になると考えられています。
1日あたりの平均アルコール摂取量が、純エタノール量で23g未満の人に比べ、
46g以上の場合で40%程度、69g以上で60%程度、がんになるリスク
が高まります。
飲酒は食道がん、大腸がんと強い関連があり、女性では男性ほどはっきりしな
いものの、乳がんのリスクが高くなることが示されています。
女性のほうが男性よりも体質的に飲酒の影響を受けやすく、より少ない量でが
んになるリスクが高くなるという報告もあります。
飲む場合は純エタノール量換算で1日あたり約23g程度までとし、飲まない
人、飲めない人は無理に飲まないようにしましょう。
約23gのエタノールを含む種類別の酒量
日本酒 … 1合
ビール … 大瓶(633ml)1本
焼酎・泡盛 … 原液で1合の2/3
ウィスキー・ブランデー … ダブル1杯
ワイン … ボトル1/3程度
④がんを予防する生活習慣(3)食生活の改善
これまでの研究から、「塩分のとりすぎ」「野菜や果物をとらない」「熱すぎ
る飲み物や食べ物をとること」が、がんの原因になるということが明らかにな
っています。
がんの原因毎のリスクが高まるがんの種類
塩分の摂り過ぎ … 胃がん
野菜・果物不足 … 食道がん、胃がん、肺がん
熱い飲み物や食べ物 … 食道がん
食生活について以下の3つのポイントを守ることで、日本人に多い胃がんのリ
スクや、食道がん、肺がんのリスクを抑えることが出来ます。
食生活改善の3つのポイント
塩分 … 1日の食塩摂取量を男性8g未満、女性7g未満に抑える
野菜・果物 … 1日あたり野菜を350g以上、果物を50g以上摂る
熱い飲み物や食べ物 … 少し冷ましてから口にする
⑤がんを予防する生活習慣(4)適正体重の維持
これまでの研究から、男性の場合、肥満度の指標であるBMI値21.0~2
6.9でがんのリスクが低く、女性は21.0~24.9で死亡のリスクが低
いことが示されています。
成人の肥満の判定基準(日本肥満学会)における標準体重は、BMI値で18.
5〜25であり、ほぼ標準体重の方のがんの死亡リスクが低いことが分かりま
す。
痩せおよび肥満の方の中で特に注意が必要なのが、肥満女性です。
肥満女性は、閉経後に乳がんのリスクが高まり、BMI値30.0~39.9
の方ではリスクが25%も高くなることが報告されています。
⑥がんを予防する生活習慣(5)運動
国立がん研究センターの研究報告により、男女とも、身体活動量が高い人ほど、
がんになるリスクが低下することが示されています。
特に、高齢者や、休日などにスポーツや運動をする機会が多い人では、よりは
っきりとリスクの低下がみられます。
がんの部位別では、男性では、結腸がん、肝がん、膵がん、女性では胃がんに
おいて、身体活動量が高い人ほど、リスクが低下します。
運動は、汗をかくことによる塩分の消費や適性体重の維持にも効果を持ってお
り、直接的・間接的にがんのリスクを低減します。
厚生労働省は、「健康づくりのための身体活動基準2013」の中で、各年代
および全ての世代共通の身体活動として、以下を推奨しています。
18歳から64歳の人の身体活動
・歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分行うこと
・息がはずみ、汗をかく程度の運動を毎週60分程度行うこと
65歳以上の高齢者の身体活動
・強度を問わず、身体活動を毎日40分行うこと
すべての世代に共通の身体活動
・現在の身体活動量を少しでも増やすこと
・運動習慣をもつようにすること
運動による身体活動量の増加は、がんだけでなく骨粗鬆症予防、認知症予防な
ど健康への様々な効果が確認されています。
積極的に、運動を行い身体活動量を増やしましょう。
⑦もう1つのがん予防 感染対策
感染は、日本人のがんの原因の約20%を占めると推計されています。
日本人のがんのリスクを高める感染は、B型やC型の肝炎ウイルス(肝がん)、
ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん)、ピロリ菌(胃がん)がその大半を占
めています。
これらの予防は、積極的に行えるものではありませんが、検査を受けることで
感染を発見し、除菌や治療を行うことが可能です。
地域の保健所や医療機関で、一度はこれらのウイルスやピロリ菌の検査を受け
ましょう。
がんは、生活習慣の改善などによりリスクを低減できる病気です。
これらの予防対策の中で、適性体重の維持や運動には、骨、関節、筋肉など運
動器の健康を保つことが非常に重要です。
上記の情報は、お客様に話したくなる健康情報 2024.3.4号
発行者:第一薬品工業株式会社
作成者:荒川良博様(お客様相談室)からの引用です。
最後に一言:私の愛読書である聖書にも、がん予防の秘訣が記されています。
「穏やかな心は体に良く, 嫉妬は骨を腐らせる。」-格言14章30節。
健康とメンタルには密接な関係があります。
聖書がすすめるように、出来るだけ穏やかな心を保ち、妬みや嫉妬と言った、ストレスの高ずる精神状態にならないように注意することは、健康維持とがん予防の秘訣ですね。心がけたいものですね。
藤岡靖久より
Posted by fujisan
at 23:02
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